水の都、ベネチア。現在街の75%が浸水しているという異常事態が発生しています。(2018.10.30現在)
ベネチアといえば、街の中を運河が流れる世界遺産。
あの優美な世界に憧れて、観光に訪れたことがある人も多いのではないでしょうか?
そのベネチアが、75%も浸水しているとは・・・。
一体何が原因なのでしょうか?
イタリアのベネチアが浸水!その原因は?
(2012年11月の浸水時の写真。出典:https://www.47news.jp/news/2922973.html)
実は、29日までイタリア全土にわたり、台風が猛威をふるっていました。
それにより、各地で大雨・強風・高潮などの被害が発生。
この悪天候が原因で、水の都ベネチアは浸水の被害にあったというわけです。
今回の台風による高潮で、運河から水が街中のいたるところであふれだしてしまうという事態に陥りました。
運河の水面が、最大で156センチも上昇してしまったのですから、無理もありません。
現在のベネチアは?(2018.10.30)
現在、ベネチアは街の75%が浸水している状態です。
中心部のサン・マルコ広場も完全に浸水。
現在立ち入りが制限されています。
当然、商店、レストランも閉店。水上バスも運行を休止。
観光業も大きな打撃を受けています。
ベネチアは地球温暖化で水没する?
ベネチアはもともと、ベネチア湾の干潟につくられた人工的な都市。
ですから、浸水被害は当初から頻繁にありました。
ですが、近年「①地下水のくみ上げによる地盤沈下」 「②地球温暖化による水位の上昇」という2つの原因で水没の危機にあるといわれています。
地下水のくみ上げは禁止され、地盤沈下はおさまりましたが、地球温暖化による水位の上昇は今後も続くと思われます。
これに対して、イタリア政府は可動式防潮提を建設する計画を進めていますが(その名も「モーゼ計画」)、当初の予定よりも予算が大幅にオーバーしてしまったことや政治家の汚職事件などが絡み、難航。
2011年に完成予定でしたが、現在も未完成状態です。
まとめ
台風の被害により、街の大部分が浸水してしまったベネチア。
今回の浸水の直接の原因は、悪天候による水位の上昇なので、一時的なものと思われます。
ですが、地球温暖化による水位の上昇は継続的なもの。
水没してしまっては、もう二度とあの美しい街は戻ってきません。
早急な対策がのぞまれます。