毎日使うトイレ。
汚れやすい場所なので、こまめに掃除をして清潔に保ちたいですよね。
トイレ掃除には、環境に優しく洗浄力がある「クエン酸」と「重曹」が活躍します。
日々のお掃除はもちろんのこと、黒ずみや黄ばみなど、こびりついた頑固な汚れ落としにも最適。
掃除する際のポイントは・・・汚れの種類に合わせて洗剤を使い分けること!
”汚れが全然落ちない!”のは、もしかすると洗剤選びを間違えてしまったことが原因かも。
今回は「汚れの種類と洗剤の使い分け」 「いつものトイレ掃除をクエン酸と重曹で」 「気になるあの汚れの落とし方」についてお伝えしていきます。
もくじ
クエン酸と重曹でトイレ掃除!ピカピカにする3つのコツ
クエン酸と重曹は、自然界で存在する素材を原料に作られたもの。
科学的な原料に頼らず、自然の力で汚れを落とせるので人にも環境にも優しい洗剤です。
安全性も高く、食用にも使われています。(食用には「食品用」の商品を使いましょう。)
トイレ掃除に限らず家中の掃除に幅広く使用でき、安価で経済的なところも魅力です。
100円ショップなどでも購入することができますよ。
クエン酸と重曹で掃除をするときに大切なポイントは次の3つです。
- 汚れの種類に合わせて使い分ける。
- 時間を置いてから流す。
- 合わせ技を使う。
①汚れの種類に合わせて使い分ける
汚れを落とすためには、汚れを中和・分解する必要があります。
それには、汚れと反対の性質を持つ洗剤を選ぶことが大きなポイントです。
黒ずみ・皮脂・汗などの汚れは「酸性」なので、「アルカリ性」である重曹を使います。
黄ばみ、水あか、アンモニアなどの汚れは「アルカリ性」なので、「酸性」であるクエン酸を使います。
「酸性」「アルカリ性」と聞くと、小学校のときの理科のリトマス試験紙の実験を思い出しますよね。
②時間を置いてから流す
頑固な汚れの場合は、洗剤をつけてしばらく置いてから流すようにしましょう。
じわじわ効果を発揮するので、浸透させるまで時間が必要です。
③合わせ技を使う
重曹で掃除した場所にクエン酸を加えると、シュワシュワ発泡。合わせて使うことで、さらなる洗浄力を発揮します。
アルカリ性と酸性の混合汚れ(トイレの黒ずみや黄ばみなど)にも合わせ技が有効です!
また、反対の性質を持つ洗剤を合わせることで中和され、洗剤成分が残りにくくなります。
クエン酸には除菌効果もあるので、重曹で掃除した後にクエン酸スプレーを仕上げに吹きかけましょう。
いつものトイレ掃除をクエン酸と重曹で!
次に、「クエン酸と重曹でトイレ掃除をする方法」についてお伝えします。
まず、用意してほしいのがクエン酸スプレーと重曹スプレーです。
これらはクエン酸や重曹を水で溶かし、スプレーボトルに入れたもの。
シュッシュッとスプレーすればまんべんなく汚れにいきわたるので、とっても便利です。
では早速、「スプレーの作り方」をご紹介しますね。
クエン酸スプレーと重曹スプレーの作り方
*クエン酸スプレーの材料
・クエン酸 小さじ1
・水 200ml
*重曹スプレーの材料
・重曹 大さじ1
・40℃くらいのぬるま湯 200ml
*必要な道具
・スプレーボトル(100均で購入可能)
・計量カップなどの入れ物
・かき混ぜ棒
これらの材料をそれぞれ計量カップに入れ、かき混ぜ棒でよく混ぜる。
スプレーボトルに注いで完成!
重曹は水に溶けにくく、量が多いとスプレーの噴射口が目詰まりしてしまうので、きちんと量りましょう。
クエン酸は汚れ具合に応じて分量を多くしてもOKです。
クエン酸に毒性はありませんが、スプレーが手や顔にかかるとピリピリするなどの刺激があります。
スプレーを噴射するときに顔を近づけすぎないように注意し、気になる場合はマスクや手袋を着用しましょう。
トイレ掃除のコツと手順
トイレ掃除のコツ
・掃除の手順は上から下へ。汚れが少ないところから、多いところへという順番でしていくと効率的です。
・「重曹スプレー→クエン酸スプレー」の順番で使いましょう。
①便器の中に重曹スプレーをして、3分経過してからクエン酸スプレーをプラスします。
(落ちにくい場合は、重曹の粉末をクレンザー代わりにしてブラシでこすると◎)
②便器の外側や壁、床を重曹スプレーで湿らせた雑巾で拭きます。次にクエン酸スプレーでも同様に拭きましょう。
・重曹スプレー(またはセスキ炭酸ソーダスプレー *詳しくはのちほど!)
・クエン酸スプレー
・トイレブラシ
・使い捨ての布(雑巾)
トイレ掃除の手順
*まずは重曹スプレーを使用し、その次に同じ手順でクエン酸スプレーを使用します。
- 便器の内側にスプレーをしてしばらく置く
- タンクの受け皿を拭く
- タンクの外側、レバーを拭く
- 便器のふた、便器の外側、便座を拭く
- 便器周辺を拭く
- 床を拭く
- 便器の内側をブラシでこする
- 重曹スプレーで拭いた場所をクエン酸スプレーで中和させて抗菌
乾いた後に洗剤の成分が浮き出て白くなってしまうことがあるので、その場合は仕上げに水拭きをしましょう。
しっかりトイレ掃除!気になっていたあの汚れもすっきり
便器の黒ずみ
便器の内側で黒い筋になっている汚れ=黒ずみ。
筋にはなっていなくても、全体的にもやっとくもってることもあります。
これらの主な原因はカビをはじめとするタンパク質汚れ。
重曹スプレーが有効ですが、それでも落ちない場合は重曹の粉末を使いましょう。
重曹はタンパク質汚れを中和する働きだけではなく、粒子が細かいので優しい研磨剤としても使えるのです。
重曹の粉末をパラパラと便器の内側にふりかけ、ブラシでこすります。
重曹は、100均に売っている塩コショウ入れに入れておくとまんべんなくふりかけるのに便利です。
これです。
抵抗がないなら、布に粉末をのせてこするとよく取れます。
私はブラシよりも布でこする方が力が入りやすいので、使い古したタオルを小さく切ってトイレ掃除に使っています。
黒ずみの原因は、もしかするとタンク内部の汚れているからかもしれません。
タンクが汚れているとそこから流れる汚水の後が、便器の黒ずみとして残ってしまいます。
タンクの内部は、重曹や中性洗剤を使って掃除することができるので、こちらも忘れずに手入れしましょう。
便器の黄ばみ、水あか
水あかや黄ばみなどかたまった頑固な汚れには、クエン酸がききます。
クエン酸スプレーをたっぷり吹きかけましょう。
吹きかけてすぐにこするのではなく、時間を置いて浸透させます。(効果が出るまで時間がかかるので1時間以上、できれば1晩置きましょう)
トイレットペーパーで湿布にするとさらに効果的。
このように、便器の内側にトイレットペーパーを敷き詰め、その上からクエン酸スプレーを吹きかけます。
便器のふちの黄ばみにも、トイレットペーパーやキッチンペーパーを使ったクエン酸湿布が有効です。
トイレットペーパーの量は少なめに。できるだけ重ならないように広げて使いましょう。
一度にたくさんの量のトイレットペーパーを流すと詰まりの原因になります。
キッチンペーパーは水に溶けないので、絶対に流さないでください。
この汚れにはどっちがきく?わが家のトイレの場合
うちのトイレはくすんでいる感じがしたので「水あかかな?」と思ってはクエン酸を試してみることに!結果、あまり汚れが落ちませんでした。
ところが、重曹の粉末をつけてこするとぴかぴかに!
どうやらこのモヤッとした感じは、うっすら黒っぽくなっていたからかも。重曹で中和されて落ちるということはタンパク質汚れ(酸性の汚れ)だったようですね。
クエン酸と重曹は相反する性質を持つ洗剤です。お互いに補い合う働きがあるので、クエン酸で落ちない汚れは重曹で落ちることがありますし、反対に重曹で落ちない汚れはクエン酸で落ちるかもしれません。
なかなかきれいにならない時は、あきらめずにもう一つの洗剤を試してみましょう!
輪ジミ
別名『サボったリング!』と言われる輪じみ。グサッとくるネーミングですね・・・。笑
汚れやすいので特に入念に掃除したい箇所ですが、水でスプレーの濃度が薄まってしまったり、ブラシを動かすとバシャバシャ水が飛び散ってしまって嫌ですよね。
そういうときには、あらかじめブラシでぐっと水をおしやっておきましょう。
水位が少し下がるので、水面の輪じみの掃除がやりやすくなります。
重曹スプレーや重曹の粉末をつけて、ブラシでこすりましょう。
トイレのふち裏
トイレのふち裏についた尿石。
尿が固まってしまったもので石のように固く、なかなか取り除くことができません。
トイレの臭いの原因にもなります。
わが家のトイレでは重曹の粉末が効果的でした!
少し湿らせた布に重曹をのせてこすると、このようにだいぶきれいになりました。
実は始めは尿石にはクエン酸が効く!との情報を得て、「クエン酸の粉末+メラミンスポンジ」でだいぶこすったのですが、あまり効果なしでした・・・。
クエン酸ペーストなるものも作って試してみたのですが、うーん・・・いまひとつ。
そこで、研磨作用のある重曹の粉末で磨いてみたところ、これがヒット!きれいに落ちました。
先にクエン酸を使ってその後重曹で研磨したので、クエン酸と重曹のW効果で落ちたのかもしれませんね。
重曹単体の効果なのか、クエン酸とのW効果なのかはわかりませんが、いずれにせよ重曹を試してみてよかったです!
クエン酸や重曹で掃除しても落ちない場合は、サンドペーパーを使って削ります。耐水性があり、目の細かいもの(1500~2000番くらい)を使用しましょう。
市販の洗剤で尿石専用のものもあるので、そちらを使ってみるのも◎。
タンクの受け皿
タンクの水あか汚れは、クエン酸を使うとピカピカになります!
掃除後の蛇口の輝きにほれぼれ♪
頑固な水あか汚れには、クエン酸スプレーを直接吹きかけてラップをしましょう。
ただし、注意してほしいのは、タンクの中にクエン酸が入らないようにすること。
クエン酸が内部の部品をいためてしまう可能性があります。
そんなこと言っても穴から入っちゃう!ということで、
キッチンペーパーをくるりと丸めて、受け皿の穴にきゅっとさしこみ、タンク内への流入を防ぎます。
これでOK。クエン酸スプレーしてから、スポンジなどでこすります.
しつこい汚れの場合は、ラップしてしばらく置いておきます。
このラップがそのままスポンジになるので便利!
最後にまだ少し残ってしまった水あかは、重曹の粉末をクレンザー代わりにして磨きました。
やっぱり頼りになります!
重曹ならタンク内に入ってもかまわないので、普段ささっとトイレ掃除する時には重曹スプレーだけでOKです。
掃除道具も清潔に!
ブラシのつけ置き洗い
清潔に保ちたいけれど、触りたくないトイレブラシ。ああ、葛藤!
「トイレの掃除に使ったブラシをお風呂場で洗うのは不衛生?」な気もするし・・・扱いに困りますよね。
でも、きちんと手入れしないとブラシが黒ずみ、カビが生えてしまいます。
トイレのブラシはトイレでつけ置き洗いしましょう!
環境に優しい酸素系漂白剤で除菌、漂白できます。
ブラシもきれいになる上、便器の内側の汚れも落ちるので一石二鳥ですね。
40℃のお湯 1ℓ
過炭酸ナトリウム(粉末の酸素系漂白剤) 小さじ2程度
便器にお湯と粉末の酸素系漂白剤を入れ、ひと晩つけ置きします。
ブラシの除菌・漂白ができる上に、便器の奥も漂白できます!
衣類用の酸素系漂白剤でも構いませんが、新しく購入するなら100%過炭酸ナトリウムのものがおすすめです。
トイレブラシの除菌はもちろん、洗濯や台所の掃除など使用範囲が広く、余分な成分も入っていません。
雑巾の除菌
便座の内側を拭く布は、使い古した洋服やタオルを切ったものを使用して、一度きりで捨てましょう。
トイレの床や便器の外側を吹いた雑巾は、酸素系漂白剤で除菌してから、洗濯すると気持ちよく使えます。
・酸素系漂白剤 大さじ1.5程度
・40℃のお湯3ℓ
バケツにお湯をはり、酸素系漂白剤を混ぜ、雑巾をつけ置き洗いします。
重曹よりも効果的!?セスキ炭酸ソーダ!
ここまで重曹とクエン酸を使ったトイレ掃除についてお伝えしてきましたが、さらにご紹介したいアイテムがあります。
それは・・・「セスキ炭酸ソーダ」!!
セスキ炭酸ソーダも人と環境に優しい洗剤です。
重曹やクエン酸よりも知名度はやや落ちますが、「使わないなんてもったいない!」ほどすごいパワーの持ち主。
その特徴をひと言で表現するなら・・・
「重曹より汚れが落ちる。」
「じゃあ、重曹いらないじゃない~」という声が聞こえてきそうですが・・・。重曹のメリットは汚れを削り落とす研磨作用があることや、ペーストにして使用できること。
最後の奥の手で重曹をクレンザーとして使うことが多いので、重曹も常備しておくととても便利です。
セスキ炭酸ソーダの特徴
セスキ炭酸ソーダは重曹と同じくアルカリ性で、油汚れやタンパク質汚れに最適。
重曹よりもアルカリ度が高く、洗浄力も高い。しかも、水に溶けやすいという特徴があります。
重曹は水に溶けにくく、よく溶かさないとスプレーボトルの噴射口が目詰まりしてしまいます。
その点、セスキ炭酸ソーダは安心ですね!
洗浄力は重曹より優れているので、トイレ掃除でもセスキ炭酸ソーダスプレーを取り入れてみましょう。
(重曹スプレーで掃除する場所をセスキ炭酸ソーダスプレーに変更しましょう。)
・セスキ炭酸ソーダ 小さじ1
・水 500ml
・スプレーボトル
水にセスキ炭酸ソーダを混ぜ、スプレー容器に入れれば完成!
スプレーにしたものは、2~3ヶ月以内に使い切りましょう。
まとめ
トイレの汚れは、こびりついてしまうと驚くほど頑固です。
ブラシやスポンジでこするだけでは、時間も労力もかかって効果は・・・・・。
そんなときは、クエン酸・重曹・セスキ炭酸ソーダをうまく活用して、手軽にすっきり汚れを落としましょう。
ちなみにわが家は賃貸マンション。
入居時からあったトイレの汚れは数年ものと思われますが、ちゃんときれいに取れました!
トイレをきれいにすると運気がUPすると聞くので、これからに期待したいと思います。笑