身内に不幸があり「喪中」の期間中、年賀状を受け取った場合はどうすればいいのでしょうか。
そのまま年賀状を返すわけにはいかないし、ましてや放っておくわけにもいかないですよね。
そんなときは年賀状を使わずに返信をする方法がおすすめ!
この記事では「年賀状を使わない返信の仕方」と「書き添える文例」についてご紹介します。
そもそも喪中とは?
家族や親戚などの近親者が亡くなった場合に、一定の期間は死を悼み(いたみ)、身を慎むことを「喪に服する」と言います。
喪中とはその期間中であることを指しています。この間は慶事(結婚式など)を執り行ったり参加したりすることを控えます。
喪中の期間は故人との関係や付き合いの度合いによっても変わりますが、一般的には一年間とされています。一周忌の法要をもって喪明けとすることが多いようです。
忌中とは
喪中とよく似た言葉に忌中(きちゅう)というものがあります。これは故人のために祈りをささげる期間のことです。
神道などではこの期間中、死の穢れ(けがれ)が身についていると考えられ、外部との接触を避けていました。
この忌中の期間は、一般的には四十九日の法要までとされています。四十九日の法要をもって「忌明け」となります。
喪中はがき
喪中はがきとは、「近親者を失った強い悲しみのため、おめでとうと口にする心の状態にありません。本来お送りする年賀状も失礼させていただきます」という挨拶状であり、お詫び状の役目も兼ねています。
そのため、喪中はがきは相手が年賀状を書き始めるまでに届くようにしましょう。
年賀状の受付が例年12月15日頃から始まりますので、目安としては12月初旬までに届くようにしたいですね。
喪中はがきはどこで買える?
喪中はがきはどこで買えるのでしょうか。
・郵便局
・コンビニ
・インターネットプリントサービス
郵便局では、店頭で既に印刷されている喪中はがきを買うこともできますし、インターネットから好きなデザインの喪中はがきを注文することもできます。
年賀状をもらったら?
喪中はがきを出したのに相手から年賀状が届いたら、どうしたらいいでしょうか。
喪中とは、こちらから「新年おめでとうございます」と祝うあいさつができませんという内容なので、同じように年賀状を返すことはまずありません。
ちなみに「こちらからあいさつができない」という意味なので、喪中でも年賀状自体を受け取ることは問題ありません。
とはいえ、何もしないでいると無視しているかのようで気になってしまいますよね。
そのような場合は「寒中見舞い」として挨拶状を送るのがおすすめです。
寒中見舞いとは?
寒中見舞い(かんちゅうみまい)とは、元々は「厳しい寒さの中で体調を崩したりしていませんか?」と先方の安否を気遣う季節の挨拶状でしたが、近頃では松の内(1月7日)までに出せなかった年賀状の返礼に使われることが増えてきました。
近年では、喪中の人が年賀状の代わりに挨拶状として使うこともあります。
いくら寒中見舞いを年賀状の代わりに使えると言っても、まずは「寒中お見舞い申し上げます」というような文言で「風邪などひいていませんか?」と先方の安否を気遣うことが本来の使い方です。
そして「年賀状を送れなかったが季節のご挨拶をしておきたい」と考えて送るなら、それは「寒中見舞いのついでに」伝えるものという位置づけになるので注意しましょう。
あまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、「暑中見舞い」のように元々季節の挨拶状として用いられてきました。
季節の挨拶状ですので年賀状とは目的が違い、同じ相手に出すこともありますが、時期が近いため寒中見舞いを省略することも多いようです。
寒中見舞いの文例
ご丁寧なお年始状を頂戴いたしまして、ありがとう存じます。
本来ならば新年のご挨拶を申し上げるべきところ、昨年○月○日に父を亡くし服喪中のため、年始の礼を失礼させていただきました。
お知らせが遅くなりましたことを心底よりお詫び申し上げます。
寒さ厳しき折、くれぐれも御身大切にお過ごしください。
お礼かたがた寒中お見舞い申し上げます。
平成○年一月
鈴木太郎
寒中見舞いの注意点
いつまでに出せばいい?
松の内(1月7日)以降、立春(2月4日)までが寒中見舞い挨拶の時期になります。目安としては1月末までに投函するようにしましょう。
まとめ
喪中のときに年賀状をいただいても「年賀状」としては返事ができませんが、「寒中見舞い」としてご挨拶することが通例となってきています。
時期が少しずれて遅くはなったけれど、年賀状をいただいたことへの感謝の気持ちを忘れずに、きちんと対応できるとスマートですね。
ぜひ参考にしてみてください。