部屋に入るとつーんと鼻につくカビ臭さ。ほこりっぽく、湿気をおびた臭い。その原因はカビかもしれません。普段目にすることのない、家具の裏、押入れの中に生えていませんか?もし引越したばかりの賃貸物件がカビ臭い場合は、内部のカビの処理がされずに表面だけきれいにされている可能性もあります。
今回は『カビをさがして除去する方法と予防策』『赤ちゃんがいる家庭でも安心して使えるカビ対策グッズ』『賃貸物件の場合の対処法』についてお伝えしていきます。
もくじ
部屋のがカビ臭い!どうしたらいいの?
部屋がカビ臭い原因は?
部屋が『カビ臭い』場合、次のような原因が考えられます。
・たばこや食事のにおい
・人やペットの皮脂や汗が酸化したにおい
・コンクリートや土、木のにおい
・生乾きの洗濯物のにおい
ですが、一番可能性が高いのはやはり・・・『カビのにおい』です。部屋の中でカビが繁殖していないか確認しましょう。
カビはどこに生えてる?部屋の中をさがそう!
実際にカビが生えている場所を知っていれば「においの原因はカビだ!」とすぐわかるのですが、カビは普段目につかないところほど生えやすい傾向にあります。裏だったり、奥だったり、間だったり・・・。あるいは最近引っ越した部屋の場合、壁紙はきれいだけれどその内部にカビが繁殖しているというパターンもあります。
次の場所をチェックしてみましょう。
・ベッドやタンス、ソファなど家具の裏側
・家具に接している壁
・カーペットの裏
・押入れやクローゼットの中や洋服、布団
・キッチンのシンク下
・下駄箱の中
・窓のパッキン
・カーテンの裏
・トイレのタンクの中や裏
いずれも、ぱっと見てわからないところにありますよね。何か物を取り出すときや、掃除で家具を動かしたときに「えっ、こんなところにカビ!?」と知ることになります。面倒でも家具や物を動かしてしっかりチェックするようにしましょう。
どうしよう!引っ越し先の賃貸マンションがカビ臭い
賃貸マンションや中古で購入した一軒家。引っ越してきたばかりなのに部屋がカビ臭い・・・。でも、入居前にクリーニングやリフォームはしているし、部屋にカビは見当たらない。
あなたはこんな状況で困っていませんか?この場合は、『あなたが入居する前からカビが生えていた!』というパターンが考えられます。
カビが見当たらないのにカビ臭さが充満している場合、壁紙の裏側やシンク下の底の裏側などのカビの繁殖を疑ってください。カビが深部にまで生えていたにもかかわらず、リフォームで壁紙だけ新しくしておおった、シンク下の床にまでカビが生えていたけれど収納スペースの底面だけを新しくしたなど、ずさんな処理がされているかもしれません。
この場合は、躊躇せずに早いタイミングで「部屋がカビ臭いので対応してほしい。」と管理会社や大家さんに依頼しましょう。入居して時間が経過してしまうと「部屋の管理がよくない」と言い逃れされてしまうかもしれません。
壁があやしい場合は、壁紙を端から少しめくってみましょう。(接着剤で自分で貼りなおせる範囲で)写真におさめ、内側にカビが生えているという現状をアピールします。
スムーズに対応してもらえそうにないときは、引っ越しを検討してください。引っ越したばかりなのに大変ですが、カビは健康被害をもたらします。手間もお金もかかりますが、健康には変えられません。
次に入居する物件を選ぶときは、カビの臭いや隅の方にカビの片鱗がないか、しっかり確認しましょう。
カビ臭いを解消!5つの即効対策
カビを見つけることができたら、取り除き、殺菌、漂白をします。
1.カビを取り除く
カビが生えている場所を見つけたら、まずは生えているものの素材を確認します。それによって使える除菌剤の種類が異なります。
カビが生えている素材と使用できる洗剤
壁紙(ビニールクロス):住居用の中性洗剤+消毒用エタノール(or逆性石鹸)+(必要な場合のみ塩素系漂白剤)
はじめに、水分をはじく素材かどうかを確認しましょう。はじかない素材の場合は、カビ取り洗剤の中で使用できるものがあります。エタノールは「無水エタノール」ではなく、「消毒用エタノール」を使いましょう。
木材:エタノール+(必要な場合のみ酸素系漂白剤)
塩素系漂白剤は木材を傷めてしまうことになるので、厳禁です。
畳:エタノール+重曹
プラスチック製品(洗い流せる場合):塩素系漂白剤(+片栗粉)
※このほか、カビ取り洗剤も使用することができます。おすすめなのは、乾燥したら人体に対して無害になるタイプの洗剤。水をはじかないタイプの壁にも使うことができます。
詳しい掃除方法やおすすめの洗剤についてはこちらをご覧ください。『壁のカビ掃除が5分の作業で完了!手軽で安全な方法を大公開』
カビを取り除く手順
※作業をする前に必ず窓や扉をあけて換気、マスクをつけましょう。
①住宅用の中性洗剤をカビにスプレーする。
②しばらく置いて、乾かす。
③消毒用エタノールをスプレーし、カビの除菌をする。
2.エアコンの内部クリーニングをする
エアコンから送り出される風が、かび臭い!と感じたことはありませんか?それは、エアコン内部のファンやフィン、ドレンパンなどにカビが生えていることが原因です。ですがエアコン内部のカビの発生は決してめずらしいことではなく、ひと夏使ったエアコンにはカビが生えている場合がほとんど。エアコンは温度差で結露が発生する上、密閉空間なのでカビが生えやすい構造なのです。
エアコンの内部のカビをチェックする方法はこちら。→エアコンのカビ掃除を徹底解説!スプレー、カビキラーは厳禁
ちなみに、自分で内部クリーニングするという方法もありますが、おすすめしていません。→エアコンのファンを掃除したら悲惨な結末に!?
1~2年に1度はエアコンクリーニング専門業者に頼んで内部クリーニングをしてもらいましょう。そのほかフィルターの掃除をこまめに行うと、内部に汚れが蓄積しにくく、カビの発生を抑制することができます。→エアコン掃除のやり方。簡単!写真つき完全マニュアル
3.赤ちゃんがいても安心!部屋のカビ臭さを解消するグッズ3選
カビなくなったでしょ!(第一通産イースト)
部屋に煙を噴射してカビの発生を防ぎます。手の届かないところや広い範囲にもしっかり成分が浸透します。
・口に入れても安心で環境にもやさしい成分です。キッチンや厨房にも使用することができます。
・黒カビ、青カビ、夏型過敏性肺炎の原因であるトリコスポロンなど220種以上のカビ、大腸菌など140種以上の細菌、インフルエンザ、ノロウイルスなど5種以上のウイルスにも効果があります。
・エアコンを運転した状態で使用すると、エアコン内部にも効果があります。
使用後はオレンジや酢のような酸味のある香りがするので、苦手に感じる人もいるようです。徐々に薄れてはいくようです。効果は6ヶ月間。
バイオ(コジット)
バイオとは微生物のこと。微生物の働きを利用して、カビの発生を抑制する商品です。自然の力を用いた方法なので、こちらも安心ですね。部屋に置くタイプもありますが、換気が少ない場所の方が効果を発揮します。
カビの対策といえば、一にも二にも換気!ですがこまめに換気すると、お部屋に置くタイプのものは効果が感じにくくなるかもしれませんね。ということでシンク下や押入れ、下駄箱など換気が難しい場所で使うタイプのものがおすすめです。エアコンタイプもありますよ。わが家では数年前からお風呂タイプが活躍しています!カビも生えにくくなったし、お風呂が清々しい空気になりました。(換気の頻度や清潔さなどの使用状況で大きく効果が異なるので、商品説明をよくご確認ください。)
ホタパ水
成分は食品添加物である天然カルシウム100%!口に入っても安全な成分なのに、除菌効果は次亜塩素酸ナトリウムとほぼ同じ!という優れもの。除菌、消臭に加え、強い抗菌効果(除菌後に菌を寄せつけない)があります。無臭なのもうれしいポイントですね。
カビが発生している場所にスプレーすることはもちろん、カビ臭さが気になる部屋にシュッとスプレーすればOK。加湿器に水といっしょに入れると部屋全体に効果がいき渡ります。洗濯時に洗濯物といっしょに入れることで洗濯槽のカビを分解、抗菌してくれます。
カビの除菌、抗菌 以外にも、
・赤ちゃんのおしゃぶりや哺乳瓶、野菜や果物の洗浄(口に入れても安全)
・ペットの臭いや体臭、汗のにおい、足のにおい
・ノロウイルス、インフルエンザ、大腸菌などのウイルスや細菌の除菌
・洋服、ぬいぐるみ、ソファの除菌
・切花の寿命がのびる
・湯船にプラスすれば、アルカリ温泉で代謝UP
・花粉も分解、一度スプレーすれば舞い上らない!マスクの外側にスプレーすると◎
など、幅広すぎてすごいです・・・。
インフルエンザが流行する冬や花粉のシーズンにも大活躍しそうですね。口コミでも「スプレーしたら部屋の空気が澄んだ」「トイレやお風呂の水垢、壁紙の汚れがするするとれた」「他の商品よりも格段に効果がある」「ぬいぐるみにスプレーしてもキシキシしない!」などの感想がよせられていました。
4.アロマの香りでカビ予防
アロマオイルの中には、除菌・防カビ効果のあるものがあります。一説によると植物は動くことができないので、香りや物質を自分でつくってカビや菌から身を守っているからなんだとか。
ティーツリー、レモン、ユーカリ・グロブルス、ペパーミント、真正ラベンダー
アロマにはリラックスやリフレッシュなどメンタル面での効果もあるので、好きな香りを楽しみながら+αとして除菌や防カビ効果も期待したいですね。
カビを予防する4つの方法
できてしまったカビを取り除くのは大変です。それに対して、カビの予防は手軽にできますので習慣にしましょう。
温度26℃以上、湿気60%以上になると活発になります。また、ほこりがたまるとカビの栄養源になってしまいます。これらのことから、カビを予防するためには『湿度を下げる』『ほこりを取り除く』という2点が大切なポイントになります。
1.部屋の換気
部屋をこまめに換気し、風通しよくしておきましょう。
2.結露はこまめに拭く
結露をそのままにしておくと、窓のパッキンやサッシ付近の畳、カーテンにカビが生えます。気温が高い時期に生えやすいカビですが、冬に生える場合は結露が原因ということが多々あります。面倒ですが、こまめに拭くことを習慣にしましょう。
3.洗濯物の部屋干しには工夫を
部屋干しをすると湿度が上がってしまうので、洗濯物の部屋干しをしないのがベストです。ですが、浴室乾燥機や洗濯機の乾燥機能がない場合、部屋干しをまったくしないわけにはいかないですよね。そのような場合は、なるべく早く乾かせるように①広げて干すこと、②除湿機や扇風機を使用することがポイントです。広げて干す場合は、室内用の物干し竿がおすすめです。色も白やシルバーがあります。壁に固定するので穴をあけずに設置できます。
4.たんすやクローゼットの扉は空けておく
たんすやクローゼット、靴箱は閉ざされた空間で、カビの温床になりがち。来客時以外は扉をあける、詰め込みすぎない、すのこを活用するなどして、空気の通り道をつくるようにしましょう。
まとめ
カビは臭いだけの問題ではなく、健康に関わる問題です。部屋がかび臭く感じる場合は、そのままにせずにしっかりと対策をとりましょう。