浴室のカビをきれいに掃除しても、きちんと予防策を行わないとまたすぐに生えてきます。せっかく掃除したのにもったいないですよね。
今回は「カビが生える原因」 「カビを再発させない!習慣づけたい3つの予防策」 「セットするだけ簡単!らくらくカビ予防グッズ」についてご紹介します。
ちなみに、お風呂のカビ掃除についての記事はこちら。
関連記事: 「お風呂の天井を掃除する方法!6つの手順でカビも撃退!」
もくじ
お風呂にカビが生える4つの原因
そもそもカビはどのような条件で生えるのでしょうか。
カビが生える条件がわかれば、対策に活かせますよね。カビが生える四大要素と呼ばれるものがあるので、早速ご紹介します。
- 養分 … 身体の皮脂、石鹸カスなどがカビのエサになります。
- 空気 … カビは呼吸するのに酸素が必要です。
- 温度 … 5℃~45℃で活動。20℃以上で活気づき、28℃前後で最も活発に繁殖します。
- 水分 … 湿度60%以上で繁殖し、80%以上になると猛烈に繁殖します。
この条件が4つとも揃わなければカビは生えません。言い換えると、どれかひとつでも対策を取ればカビを防止できるのです。
その1. 皮脂などの養分
カビは皮脂・皮膚アカなどを養分にして成長します。
この養分はお風呂で身体を洗う以上はどうしてもゼロになりませんが、掃除をすると減らすことができます。
その2. 空気(酸素)
カビは人間と同じく呼吸するのに酸素が必要です。これがなければ活動できません。
ですが、これをなくすのは現実的ではありません。
その3. 温度
カビは5℃~45℃の幅広い環境で活動します。
特に20℃以上で活気づき、28℃で最も活動が盛んになります。
お風呂ではお湯を使うため、どうしても20℃以上の温度になってしまいます。
ということは、高い温度のまま放置せずに「使用後、いかにして温度を下げるのか?」がポイントですね。
その4. 水分(湿度)
空気中の水分 = 湿度で、湿度60%以上がカビにとって育ちやすい環境です(湿度80%以上では特に活発になる)。
また、拭き残しの水分があるとその部分の湿度はほぼ100%!ということですから、いくら浴室全体の湿度が低くなったとしてもカビの発生につながります。
まとめると、カビ予防には①カビの養分を落とし、②温度を下げ、③水分を減らすことが重要だと言えます。
カビの原因を取り除け!3つの予防策【基本編】
先ほどのカビの発生原因と照らし合わせると
カビ予防には①カビの養分を落とし、②温度を下げ、③水分を減らすことが重要ですので、これをポイントに具体的な対策をとっていきましょう。
今の時点で生えているカビは徹底的に除去してください。除去しておかないと、またすぐにカビが発生してしまいます。
関連記事: 「お風呂の天井を掃除する方法!6つの手順でカビも撃退!」
1.温水 → 冷水シャワーをする
石鹸かすや皮脂汚れなどの養分を落とし、浴室の温度を下げるために使用したら床や壁にシャワーをかけることを習慣にしましょう。
ここでポイントとなるのが温水シャワーと冷水シャワーの使い分け。
①温水シャワーでカビの養分を洗い流し、
②冷水シャワーで浴室の温度を下げる。
この2段階シャワーを必ずセットで行いましょう。
温水シャワーをかけて石鹸カスや皮脂を洗い流す
身体を洗っていると、自分が思っている以上に泡などの石鹸カスが飛び散ります。
石鹸カスや皮脂などが残っているとカビの養分になりますので、お風呂から出る前に飛び散っていそうなところに温水シャワーをかけて洗い流しましょう。
温水シャワーなのは石鹸カスを溶かして流しやすくするためです。
冷水シャワーをかけて浴室の温度を下げる
温水シャワーをかけた後、同じように冷水シャワーをかけて浴室自体の温度を下げましょう。
そうすることでカビの活動を抑えられます。
2.換気扇を回して浴室・脱衣場のドアを少し開ける
浴室の湿度を下げるには換気が有効ですので、換気扇を24時間回すようにしましょう。
このとき、空気の流れを確保するために、浴室のドア・洗面所のドアとも閉め切らず、少し開けておくようにしましょう。
換気扇の電気代
電気代が気になるところですが、24時間回しても1ヶ月に60~400円程度しかかかりません(*換気扇の種類によります)。
一般的な浴室用換気扇の消費電力は 20W 前後です。
20W x 24時間 x 30日 = 14.4 kWh
kWhあたりの単価を27円とすると、27 x 14.4 = 388.8円となります。
最新の24時間換気モードを備えた浴室だと、消費電力3Wで、1ヶ月60円程度で済むものもあります。
3.水分を拭き上げる or スクレーパーで水切りする
浴室の壁や床などに水分が残っていると、換気するだけでは乾き切らないことがあります。
換気で湿度が下がっていたとしても、水滴が残っているところは湿度と関係なくカビが生えるおそれがあります。
そうならないようにタオルで壁、浴槽、鏡、床などの水分を拭き上げましょう。ひと手間かかりますが、ただ換気するよりはカビ防止の効果が高くなります。
どの場所の水切りが必要かについては、入浴後、翌朝になっても水が残っている箇所を確認しておき、そこを重点的に行えば効果的です。
シャンプーボトルの下、洗面器、イスの脚なども水が溜まりやすい箇所です。浴室内の備品が多いとそれだけ水分除去が大変になるので、必要最小限に絞るのも有効です。
このようなスクレーパー(水切りワイパー)を使うと楽に水切りができます。壁や床など、平らな面に効果を発揮します。
お風呂のカビ予防を万全に!2つの対策【応用編】
1.効果抜群!エタノール消毒
消毒用のエタノールには、カビの除菌効果と発生予防効果があります。1週間に1回、お風呂掃除の後にエタノールを塗ればカビを除去・予防することができます。
キッチンペーパーにエタノールを吹き掛け、それで壁や床を拭きましょう。シャンプーボトルなどの置き場にもエタノールを吹き付けるのが有効です。
エタノールにはたんぱく質を分解する力があり、それらで構成されるカビに効果があります。
エタノールはアルコールの一種ですが、気化したものを少量吸い込んでも身体に影響はありません。
ただし、閉め切ったまま使っていると気分が悪くなることがありますので、必ず換気を行いましょう。
また、手荒れの原因になりますのでゴム手袋を使用しましょう。
ちなみにエタノールには「無水エタノール」と「消毒用エタノール」があります。効果を発揮するのは「消毒用エタノール」ですので間違えないようにしてください。
無水エタノール(濃度約100%) … 濃度は高いが高揮発性で、カビに効果が出る前に蒸発してしまうので不向き。
消毒用エタノール(濃度75~80%) … 無水エタノールを精製水で薄めたものです。濃度が低い分、蒸発するまで時間がかかり、その間に消毒効果が出ます。
無水エタノールから消毒用エタノールを作るには、無水エタノール8 : 水2 の割合で混ぜればできます。
食品にも使える安全エタノール
おすすめのエタノールは、酒造会社から発売されているサトウキビ由来の醸造用アルコール(77%)です。
厚生労働省認可の食品添加物で、食品へ直接噴霧することもできるため、口に入っても安心安全です。
2.セットするだけ簡単!らくらくカビ予防グッズ
お風呂にセットするだけの簡単な作業で、カビを予防してくれるお役立ちグッズを2つご紹介します。
バイオ お風呂のカビきれい
「バイオ」と呼ばれる微生物がカビや悪臭の原因物質の繁殖を抑える防カビ剤です。
浴室天井に取り付けることで、微生物が繁殖しながら酵素でコーティングしていきます。活動を繰り返すことで、カビの増殖を防ぐ効果があります。
この微生物は大学教授の監修のもと生産されていて、DNA分析で安全性が確認されたものです。人体にも無害です。効果は約6ヶ月持続します。
ルック おふろの防カビくん煙剤
煙が出るタイプの防カビ剤で、カビの原因菌を丸ごと除菌する効果があります。
・浴室全体に効果がある。
・塩素系不使用なので面倒な準備は不要。
・カビが生えにくくなり、カビ掃除が楽になる。
・浴室が濡れたままでも使用できる。
・水で洗い流す必要がない。
1~2ヶ月に1回、定期的に使用することで防カビ効果が高まります。
除菌成分は銀イオン(Ag+)を使用しています。制汗剤にも使われている身近なもので、ボディタオルや子どものおもちゃなどを置きっ放しで使うことができます。
銀は制汗剤の他に、昔からある銀の食器、さらには銀歯としても使われていますので、除菌成分は人体には影響がないといえます。
ですが、口に入れるものだけは、水ですすいでから使うようにしましょう。
まとめ
お風呂のカビをきれいに除去した後は、再発させないための予防策をしっかり取ることが重要です。
しっかり予防してお風呂をきれいにキープしましょう。
カビの発生は、普段から気を付けて水分を取り除くこと、換気を行うことでかなり抑えることができます。
さらに併用する形で防カビグッズを使えばより効果的です。ぜひ一度試してみてくださいね。