夏至の食べ物や風習は?地域別にくわしく解説【保存版】

1年でもっとも昼間の時間が長い日、夏至。

暦の上で対になっている「冬至」にはかぼちゃや小豆を食べて、ゆず湯につかるという風習がありますが、「夏至」にはいったい何をするのでしょうか?
ピンとこない、ですよね。

それもそのはず、「夏至」には全国的に定着している風習はありません。
そのかわりに、それぞれの地域ごとに伝わってきた慣わしがあるそうです。

今回は、夏至の食べ物や風習について、地域別にまとめました。
季節ごとの風習を楽しむていねいな暮らしを、次の世代にも伝えていきたいですね。

 

ちなみに夏至は、スピリチュアルの世界では、陽の気が最高潮にたっする日だといわれています。
夏至をさかいに、陽から陰へと切り替わるんですね。

詳しくはこちらの記事!
2019年の夏至、スピリチュアルで心身を浄化する4つの過ごし方

2019年の夏至はいつ?

夏至は『1年の中でもっとも昼が長い日のこと』で、中国から伝わった二十四節気(にじゅうしせつき)のひとつです。
冬至(1年でもっとも昼が短い)と比べると、4.5時間も昼の時間が長いんです!
(二十四節気とは?太陽の動きを基準にして、気候の移り変わりを表したもの。そのほかに代表的なものとして、「冬至」「春分」「秋分」などがある。)

夏至は例年6月21日になることが多いのですが、2019年はちょっと例外で6月22日なので、お間違えのないように~!
また、夏至の日(6月21日頃)から小暑(7月7日頃)までの期間をさして、「夏至」という場合もあります。

ちなみに、夏至の日の決め方は『定期法』という方式で計算して決まります。

 

夏至の食べ物と風習

「冬至」には、かぼちゃや小豆を食べて、ゆず湯に入りますよね。
では「夏至」の食べ物って何でしょうか?

うーん、なんでしょう・・・思い浮かばない。
それもそのはず、「夏至に○○を食べる。」いう風習で、全国的に定着しているものはありません。

なぜなら、夏至は「農業の繁忙期」だったからです。
昔は日本国民の大半が農家。
そして6月の中旬は田植えがピーク!で大忙しだったんですね。

 

朝から晩まで働いて、ふーくたくた・・・ってときに、何かイベントごとをしようという気にはなりませんよね。笑

というわけで全国的に「○○をする!」という決まりはありません。

 

ですが、それぞれの地域では旬の食材に願掛けして食べたり田植えの労をねぎらう目的で食べ物をふるまったりする風習はあったようです。

 

夏至の日の風習!お風呂には何を入れる?

(出典:星音の湯

ちなみに、冬至にはゆず湯、端午の節句には菖蒲湯ですが、夏至のお風呂は何でしょう?

夏至のお風呂の風習は・・・
『特になし』でした。(やっぱり??)

忙しいし、暑い時期ですもんねー。お風呂にゆっくりつかろうという風習は定着しなかったのかもしれませんね。

 

2019年の夏至はいつ?

 

【地域別】夏至の食べ物(関西、中部、北陸、四国、九州)

夏至の日に食べるというよりは、『夏至の日から数えて11日目にあたる半夏生(はんげしょう)に食べるもの』の方が色々あるようですね。

この時期(7月2日頃)には、だいたいの地域で田植えが終わるので、その年の豊作を願って神様にお供えしたり、「無事に田植え終わったね。おつかれさまー!」の意味でおいしいものを食べたりしていました。

大阪の夏至の食べ物【タコ】【あかねこ餅】

Nishiki Market, Kyoto(出典:Jタウンネット

大阪では、「農作物の根がタコの足のようにしっかりはること」を願ってタコを食べます。
豊作を願っての願掛けですね。

タコには高たんぱく、低脂質。胃腸にもやさしく、夏バテ気味のからだに最適な食材です。

この時期、関西の百貨店やスーパーなどでは、明石ダコや泉ダコなどさまざまな種類のタコが店頭に並びます。

 

大阪の松原市では、半夏生に餅と小麦粉を練ってきなこをまぶしただんご「半夏生だんご(あかねこ餅)」が名物です。

(出典:全国観るなび

 

 

奈良、和歌山の夏至の食べ物【半夏生餅(はんげしょうもち、小麦もち)】

半夏生餅

(出典:http://www.pref.nara.jp/24593.htm)

奈良や和歌山の農村地域では「半夏生餅(半夏生もち)」が食べられてきました。
半夏生餅は、もち米と小麦を同量あわせてついて、きな粉をまぶしたお餅です。
別名「小麦餅」「さなぶり」「さなぶり(餅)」ともいわれています。

小麦の収穫時期が6月の初旬なので、旬の作物を使ってつくったお餅なんですね。
もち米100%のお餅と比べるとねばりが少ないのが特徴ですが、食欲の落ちる夏にはあっさりしている小麦入りのお餅の方がおいしく食べらるそうですよ!

 

京都の夏至の食べ物【水無月】【ソラマメご飯】

水無月

(出典:永楽屋HP

京都では、夏至の日に「水無月(みなづき)」という和菓子を食べます。

水無月はういろうの上に小豆をのせ、三角の形に切ったお菓子で、冷やして食べるとおいしいですよ~。水無月の小豆には「魔よけ」、三角形には「暑気を払う氷」を意味しています。

夏至の日ではなく、6月30日の「夏越の祓い(なごしのはらい)」の日に無病息災を願って食べるともいわれています。

今では、夏になったら和菓子屋さんの店頭にならぶ、季節物のお菓子という印象です。

 

 

ソラ豆ご飯

(出典:Eレシピ

また、京都の中部では「ソラマメご飯」をお供えしていたそうです。
ソラマメは米の裏作として、1年をとおして食べられるように栽培されていました。
特に、農作業が忙しい時期にはソラマメの食卓出現率が多かったみたいですね。

手軽に手に入る旬のごちそうとして、ソラマメご飯を神様にお供えしたのかもしれません。

福井の夏至の食べ物【さば】

Photo

(出典:ふくいドットコム

福井では、夏至の時期になると、魚屋さんがさばを焼き始めます。

店頭で煙もくもく、香ばしいにおいに誘われちゃいそうですね。

大人は一人一尾食べるという風習なんですよ~。

福井の焼き鯖(半夏生の鯖)は、その昔福井のお殿様が、田植えを終えた農民たちに配ったことがはじまりなんです。

疲れた身体を癒し、夏を元気に乗り切るためのスタミナ食だったんですね。

そんなお殿様の”粋なはからい”が今も風習として伝えられています。

Photo

(出典:ふくいドットコム

 

 

愛知の夏至の食べ物【イチジク田楽】

調理写真

(出典:長峰商店HP

愛知の夏至の食べ物といえば「イチジク田楽!」「江戸時代から続く風習です。」という情報がありましたが、本当なのかどうかは???です。

以前メディアで「愛知県では夏至に無花果田楽を食べる」と紹介されたそうですが、地元の人からは「そんな風習は聞いたことがない」「愛知のどの地域の風習なのか?」という声がたくさん届いたそうです。

 

ネットでまことしやかにささやかれて拡散した、デマ情報かな?とも思いましたが、
『暮らしのならわし十二か月』という本の中に「愛知では夏至にイチジク田楽を食べる。」という情報を発見しました。

無花果の実を蒸して、田楽味噌をつけて食べるそうです。
完全なデマではなさそうですね~。

ちなみに、イチジクの旬は夏~秋(6月~10月頃)とけっこう長いです。

初夏から夏にかけて実がなるもの(夏果)、秋から夏にかけて実がなるもの(秋果)、初夏と秋の両方実がなるもの、と3パターンあるんですね。

イチジクの生産量は愛知県が1位で全国の18%をしめています。

愛知、名古屋といえば「味噌」のイメージですが、イチジクも隠れた名産品だったんですね。

 

 

香川の夏至の食べ物【半夏うどん】【はげだんご】

香川と言えばうどん! 讃岐うどんの歴史を知ろう

(出典:ラブログ

香川といえば「うどん」。
ですから「夏至だからうどん」といわれても、「え?夏至だからではなくて、うどんは毎日ほど食べてるのでは?」と思っちゃいました。

夏至から数えて11日目にあたる半夏(7月2日頃)に食べるうどんを『半夏うどん』というそうです。

昔は『半夏半作(はんげはんさく)』といわれ、半夏までに田植えを終えることを目安にしていたそうです。それを過ぎてしまうと、稲の育ちが悪くなって収穫が減ってしまうとされていました。

なので、「半夏までに、なんとか田植えを終わらせる!」と皆さんがんばっていたんですね。

無事に田植えを終えた半夏には、半日~1日ゆっくり休むのが習慣だったそうです。そのときに食べられていたのが、『半夏うどん』なんですね。

 

収穫したての新しい麦をつかってうどんにするので、張りと風味があって、透き通るような白色なんです。煮干でとった出汁につけて食べるのが一般的だったそうです。

ちなみに、半夏生(はんげしょう、7月2日頃)は『うどんの日』に制定されています。

はげ団子

(出典:さぬき味の歳時記

「はげだんご」も香川に伝わる半夏の食べ物。

こちらも収穫したばかりに小麦を使ってつくります。光沢がありつるつるしているんですって。

気になる名前の由来ですが、あんこをまぶしても、表面がつるつるでくっつかずまだらになることから「はげだんご」と呼ばれるようになったんだとか。

「半夏(はんげ)だんご」→「はげだんご」に省略されたという説も有力です。

 

高知の夏至の食べ物【半夏だんご】

半夏だんご みょうがの葉で包む高知 おおとよ町

(出典:葉っぱで包む美味しいおやつ

高知県では、みょうがの葉でくるりと巻いた「半夏だんご」が食べられます。

みょうがの葉には抗菌作用があり、夏でも腐りにくいように工夫されたことからこのだんごになりました。

 

熊本の夏至の食べ物【だんご、まんじゅう】

「熊本 夏至 だんご」の画像検索結果

(出典:株式会社フェイバリットのメディカル物流サービス

熊本県や島根県では、神様へのお供え物として「だんご」や「まんじゅう」を作っていたそうです。

収穫したての新しい麦を使っていました。

こうして見てみると、お団子やお餅を食べる風習の地域が多いですね。やっぱり、疲れたからだには甘味がうれしいですよね~!

 

 

 

夏至のイベント『100万人のキャンドルナイト』

イメージ 1

(出典:YAHOO!JAPANブログ

『キャンドルナイト』は環境省が主体となってすすめている環境運動で、夏至の日の夜は、電気を消してロウソクに火をともして過ごしましょうというものです。

CO2(二酸化炭素)削減が目的のひとつです。

ライトダウンした東京タワーや東京駅の姿は、いまや夏の風物詩ですね。

都会の夜は、キラキラした夜景がきれいですが、夏至には自粛モード。

ロウソクの火が幻想的な雰囲気をかもしだします。
空を見上げれば、いつもよりきれいな星空が見えるはずです。