七夕には『七つ飾り』という飾りを笹の葉につるして、さまざまなお願いをする風習があります。
今回は七つ飾りの由来や意味について、くわしくまとめました。
なかには「幸運を寄せ集める」という願いをこめてつるす、『投網(とあみ)』という飾りもあるんです。
これはぜひ!飾らないと!
星が輝く七夕の夜。
あなたは何をお願いしますか?
もくじ
七夕飾りのかんたん紹介
まずはイラストとともに、七つ飾りの意味についてサクッと紹介します。
(出典:竜胆庵日記)
- 紙衣(かみごろも):裁縫の上達、無病息災を願う
- 吹流し:裁縫や技芸の上達を願う
- 千羽鶴:延命長寿を願う
- 巾着:金運UP、商売繁盛を願う
- 網飾り:魚介の豊漁を願う
- くずかご:倹約の心を願う
- 短冊:学問や書、手習いの上達を願う
『七つ飾り』の七夕祭りバージョンです。(仙台七夕祭り)
大きくて迫力がありますね!
(出典:小さな旅)
【七種類の七夕飾り】の意味とつくり方
①紙衣(かみごろも)の由来と意味
紙の着物、または人形の飾り。
「棚機女(たなばたつめ)※」が折り、神に捧げた衣で、七夕竹の一番上に飾る習わしがあります。
「着るものに困らなくなる」
「裁縫が上達することを願う」
また、人形飾りの場合はこのような意味あいもあるそうです。
「子どもの無病息災を願う」 「災いを人形にうつす」
棚機女(たなばたつめ)とは、神にささげる衣を織る女性のこと。
日本古来の巫女ともいわれている。
②吹き流しの由来と意味
織姫の織り糸を表していて、昔の織り糸をたらした形をしています。
五色(緑、赤、黄、白、紫)の色を使って、魔よけの意味を込めることもあります。
折り紙や紙テープで簡単に作れる。
「裁縫や技芸の上達を願う」
③千羽鶴の由来と意味
鶴は長寿のシンボルです。
昔は、一家の最年長者の年の数だけ折っていたそうです。
「延命長寿を願う」
④巾着(きんちゃく)の由来と意味
昔の財布のこと。
しっかりとひもで結び、無駄遣いをいましめている。
飾りではなく、本物の財布をさげてもいい。
「金運UP!商売繁盛を願う」
「節約や貯蓄の心が養われることを願う」
⑤網飾り(投網)の由来と意味
魚をとる網を表しています。
「魚介の豊漁を願う。」
「食べ物に困らないように豊作を願う。」
「幸運を寄せ集める。」
⑥くずかごの由来と意味
紙くずをいれるかごです。
ものを粗末にしないという意味で、七夕飾りをつくったときにでた紙くずを集めてかごに入れました。
「ものを粗末にしない、清潔と倹約の心を願う」
⑦短冊の由来と意味
江戸時代に寺子屋に通う子どもたちが、書道の上達を願ったことがはじまり。
里芋の葉にたまった夜露で墨をすり、その墨汁で願いごとを書いていました。
短冊には、学問や書、手習いの上達にまつわる願い事を書くのが本来ですが、今は何でもあり!?になっていますね。
「学問や書、手習いの上達を願う。」
七夕飾りを笹竹につるす理由は?
天にまっすぐのびる笹竹(ささだけ)。
笹竹は、めざましく成長する姿から『生命力の象徴』だといわれています。
七夕飾りを笹竹に結ぶのは、「願いごとがまっすぐ天に届きますように。」という意味がこめられてのこと。
また七夕では、『天と地をつなぐ柱』という意味もあり、地面からまっすぐ笹竹が立てられます。
「笹」と「竹」をあわせて「笹竹」と呼びます。
では、どこからどこまでが「笹」で、どこからどこまでが「竹」か?というと・・・こうです!
竹:筍が伸びたあと、竹皮が落ちる部分が竹
笹:筍が伸びたあと、竹皮が落ちないものが笹
七夕飾りはいつからいつまで飾る?
七夕飾りは、6日の夕方~7日の夕方のあいだ飾ります。
ほんの少しの時間だけ飾るのが昔からの習わし。
せっかく作ったのに1日しか飾らないのはちょっともったいない気もしますね。
七夕飾りを処分する方法は?
昔は、七夕飾りで使われた笹竹や短冊を川に流して厄払いをしていました。(「七夕送り」)。
今もその風習が残っている地域もあります。
ですが、そのような風習のない地域では、環境汚染になるので川に流すわけにはいかないですよね。
七夕飾りは家庭ゴミとして燃えるゴミの日に出してもかまいませんが、その場合は白い紙に包んでから捨てるといいでしょう。
また、神社などでお焚き上げをお願いするという方法もあります。
ちなみに・・・通販でこんなかわいい七夕飾りを見つけました。
大きな笹だと処分に困りますが、コンパクトなミニチュアサイズ♪
飾りはきれいに取り外し、保管しておけば毎年使えますね!
【七夕飾り・ミニチュア版浪漫竹】
(出典:鳴海屋紙商事HP)