香典の郵送時に添える手紙。7つの文例&5つのNGマナー

事情があって葬儀に参列できないとき、香典はどうすればいいのでしょうか?
駆けつけたい気持ちは山々でも、仕事をどうしても休めない、遠方で間に合わない、親の介護をしていて離れられないなどさまざまな事情がありますよね。

このような場合は、なるべく早い段階で現金書留で香典を送るようにしましょう。

 

その際に、お悔やみの気持ちを伝える「手紙」を添えることもお忘れなく。

とはいえ家族を失った人の悲しみを思うと、かける言葉がなかなか浮かんでこないものですよね。
故人や遺族との関係性によって内容が変わってくるのも難しいところです。

今回は『お悔やみ状の基本の文例+タイプ別の文例6つ』と手紙を書く上で避けなければならない『5つのNGマナー』をご紹介します。

 

お悔やみの手紙・基本の書き方

まず、「お悔やみの手紙の基本の書き方」についてお伝えします。お悔やみの手紙は「主文+末文+後付け」の3つの項目で構成されています。

 

主文

頭語や時候のあいさつは省略し、主文から書き始めます。以下のような内容を軸にして組み立てましょう。

①訃報を知ったときの驚きや悲しみ

②お悔やみのことば

③故人の思い出

④葬儀に伺えないおわび

⑤香典を同封したお知らせ

⑥遺族へのいたわり、はげましのことば

 

末文

「冥福の祈り」「結びの挨拶」で文章を締めくくります。結語の「合掌」を用いる場合は、改行して行末に記入しましょう。

 

後付け

最後に「日付(和暦)」「差出人」「宛名」を書くことを忘れずに。改行後、文頭から2文字下げた位置から書き始めます。

 

 

お悔やみの状(タイプ別7つの文例)

1.親を亡くした友人へ送る、お悔やみの手紙

1-1 介護の末に母を亡くした友人へ

 

このたびは、お母様のご逝去されたとのことを伺い、心よりお悔やみ申し上げます。

お母様が昨年末に倒れられてから、これまで介護されてきた由美子さんのご苦労と、今回のご不幸を思うと、何と申し上げてよいのか、ことばもわきません。

 

葬儀に参列させていただきたかったのですが、なにぶんにも遠方のため伺うことができない失礼をお許しください。

同封のものはまことに軽少ではありますが御霊前にお供えください。

 

季節の変わり目、由美子さんには、お心落としのことなくご自愛のほどを。

 

合掌(※)

※合掌は「結語」ですが、お悔やみ状で用いることができます。必ず記入すべきものではありません。

 

御尊父様と御母堂様
相手の父親や母親を敬って表現したことばに「御尊父様(ごそんぷさま)」「御母堂様(ごぼどうさま)」があり、お悔やみ状でもよく用いられます。

そのほか、父上・母上、お父上様・お母上様、お父様・お母様などがありますので、相手との関係に応じて選びましょう。

 

仲のいい友人の場合、かしこまった手紙よりも、普段の口調で素直に表現するほうが気持ちが伝わるかもしれません。

1-2 母が急逝した親友へ

 

えりちゃん。お母さんの突然の悲報を聞いて、あふれる涙を止めることができませんでした。

あの優しいお母さんが亡くなられたなんて、とても信じられません。

 

えりちゃんの気持ちを思うと、なんて声をかけたらいいのか言葉も見つからず・・・
大きな悲しみに沈むばかりです。

 

本当ならすぐにでも駆けつけてそばにいたいのに、それもままならずごめんなさい。
帰省の際には、お母さんにお線香をあげさせてください。

 

 

えりちゃんのことが心配でなりません。休めるときには休んで、どうかお体をお大事にしてね。
私でよければいつでも電話してください。

 

心ばかりものを同封させていただきました。ご霊前にお供えくださいますようお願いいたします。
遠く離れたこの場所から、お母様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

 

2.伴侶を亡くした親戚・友人へ送る、お悔やみの手紙

 

2-1 かねてより療養中だった妻(母)を亡くした伯父家族へ

 

伯母様のご逝去に接し、深く哀悼の意を表します。皆様のご心痛いかばかりかと拝察いたし、胸が張り裂ける思いです。

 

かねてよりご療養中とは存じておりながら、お見舞いに伺うこともできず、せめてもう一度お会いしたかったと、心残りでなりません。

聡明でほがらかだった伯母様の面影が目に浮かびます。

 

わが子のようにかわいがっていただいた伯母様の葬儀。

本来ならば、すぐにでも駆けつけるべきところ、仕事の都合上どうしても伺えません。どうぞお許しください。後日、あらためてお線香を上げにお伺いいたします。

 

 

些少で恐縮ですが、心ばかりの香料を同封させていただきました。ご霊前にお供えいただきたくお願い申し上げます。

 

お嘆きのあまりお体など損ねることのございませんよう、どうぞ御自愛ください。

はるかなる地から、伯母様のご冥福をお祈りいたします。

 

2-2 夫が急逝した友人の妻へ

 

あまりに突然の悲しい知らせに、しばらくは流れる涙をぬぐうこともできませんでした。

 

佐藤君とは大学時代からの20年来の友人で、明るく情の厚い彼に、私は何度助けられたことかわかりません。

 

この前会ったときの別れ際、「また飲みに行こうな」といつもの笑顔で言ってくれたのに、
その約束がもう二度とかなわないなんて、とても信じることができません。

 

 

奥様と小さなお子様たちを遺して、急に遠いところへ旅立つことになり、さぞや無念だったろうと思います。

そして、奥様をはじめ、ご家族の皆様がどれほど大きな悲しみに沈んでいらっしゃるのかと思いますと、とても心が痛みます。

 

 

「元気を出して」などという安易なお慰めの言葉は、決してかけられません。

ですが、お子様たちのために、お気持ちを強くお持ちになることを願うばかりです。

 

本来ならばさっそく参上いたしましてお参りさせていただくところでございますが、どうしても仕事の都合がつかず、書中にてお悔やみ申し上げる次第です。

 

もし、お許しいただけるのであれば、後日お線香を上げに伺いたいと思います。

なお、心ばかりのものを同封いたしましたので、ご霊前にお供えください。

 

 

謹んで御主人様のご冥福をお祈りいたします。

 

 

3.取引先の会社へ送る、お悔やみの手紙

3-1 社長を亡くした取引先の会社へ

 

貴社代表取締役社長 青木様のご逝去の由承り、謹んでお悔やみ申し上げます。

 

ご生前中には、とりわけご懇意にしていただきましたのに、なんら報いることのできないまま今日に至りましたこと、痛恨の極みでございます。

 

本日の弊社がございますのは、ひとえに青木社長のお力添えのおかげと、改めて感謝しております。今はただ暗夜に灯を失った思いでございます。

 

ご遺族様はもとより、貴社の社員のみなさまのご心痛を拝察致しますと、お慰めの言葉もございません。どうかお力落としのございませんよう、ご自愛のほどお祈り申し上げます。

 

 

本来なら参上して御焼香いたすところでございますが、遠路につきままならず、書中をもちましてお悔やみ申し上げる次第です。

 

なお同封いたしましたのは、心ばかりのご香料でございます。
ご霊前にお手向けいただきたく存じます。

 

はるかなる地から、青木社長のご冥福を衷心より祈っております。

 



 

4.葬儀が済んでから亡くなったことを知ったときに送る、お悔やみの手紙

 

4-1 あいさつ状で、友人が父を亡くしたことを知った場合

 

拝復(※)

 

このたびは、お父様の突然のご不幸、心よりお悔やみ申し上げます。

お父様におかれましては、久しくご療養中のところ、沙希さんをはじめ皆様のお心づくしの介護もなく、お亡くなりになったとのこと。人生の無常さが感じられ、悲しみで胸がつぶれそうな思いです。

 

お葬儀はすでにご家族で済まされたとのごあいさつ状をいただき、ご冥福を祈るばかりです。

 

 

まだご不幸から日が浅く、心にぽかんと穴が開いたような日々を過ごされているのではと心配しています。

私でよければ、気晴らしにいつでも声をおかけください。

 

なお、心ばかりのものを同封いたします。ご霊前にお供えくださいますようお願いいたします。

 

お父様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

 

敬具

※お悔やみ状では、頭語などの前文を省略するのが一般的ですが、いただいた手紙への返信する場合は「拝復」を用います。

 

4-2 喪中欠礼のはがきで、友人が姉を亡くしたことを知った場合

 

本日、欠礼のごあいさつ状をいただきました。

七月にお姉さまが亡くなられたとのこと、なにも存じ上げず、たいへん失礼いたしました。

 

遅ればせながら、お姉様のご冥福を心よりお祈りいたします。

 

 

以前、里美さんが「困ったときは一番に姉に相談するの」お話されていたことを思い出します。大切なお姉様を失い、さぞやお心落としのこととお察しいたします。

 

お寂しい年の暮れとなりましたが、今までに過ぎた月日があなたのお心を少しでも慰める助けになっていればと願っております。

 

なお、お悔やみの気持ちにかえ、心ばかりのものを同封いたしました。ご霊前にお供えください。もとよりお返し等のお心遣いをされないようにお願いいたします。

 

 

まだご不幸があってから日が浅く、ショックから立ち直れていないとは思いますが、どうかお体をこわされないよう、お大事になさってください。

 

少し落ち着かれたら、お会いしたいですね。またご連絡いたします。

 

 

「香典のお返し不要」の伝え方

喪中欠礼で訃報を知った場合は、基本的には香典を送る必要はありません。それでもなお、なんらかの弔意を表したいときには、次のような一文を添えて返礼が不要であることを伝えましょう。

 

もとよりお返し等のお心づかいをされないようにお願いいたします。

 

・本当に気持ちだけですので、お気遣いなくお受け取りくださいますようお願いいたします。

 

葬儀に参列できない3つの理由と文例

 

知人の葬儀への参列は、本来何においても優先するべきことです。やむを得ない事情で参列できない場合には、その理由を端的にまとめて遺族に伝えましょう。

書き方のコツとしては、まず「本来ならばすぐにでも駆けつけるべきところ」 「本来であれば、お悔やみに伺いたいところでしたが」などの前置きをすることです。
その上で参列できない理由を伝えます。

 

1.仕事で参列できない場合

・大変申し訳ありませんが、仕事の都合がつかずお見送りすることができません。

 

・年度末を控えて休日出勤も多く、すぐに伺うことができません。

 

・なにぶん遠方で、年度末の多忙な時期でもあり、葬儀に参列することができませんでした。

 

・あいにく韓国への出張と重なり、お伺いすることができませんでした。

 

2.住まいが遠方で参列できない場合

・なにぶんにも辺地に住まいしており、御焼香に伺うこともできないのが心苦しいしだいです。

 

・幼い子どもを連れての急な長旅もかなわず、大変申し訳ございませんが、お手紙にてお悔やみ申し上げます。

 

3.体調不良、介護などの理由で参列できない場合

・あいにく病気療養中のため、書面にてお悔やみ申し上げます。

 

・あいにく義母の介護で家を空けることがままなりません。(家を空けることができず、まことに心苦しく存じます。)

 

・すぐにでも駆けつけるべきところですが、それがかなわぬ身を恨めしく思います。

 

お悔やみ状を書くときの5つのNGマナー

 

1.はがきはNG!

お悔やみ状は、人の死に関わることなので、ほかの人の目にふれないように封書(手紙)で送るのが一般的です。いくら気心の知れた仲であっても、はがきに書くのはマナー違反!

・白無地の一重の便箋、封筒
・基本的には縦書き(カジュアルな印象を与える横書きは不適切)
・インクの色は黒

・なるべく便箋一枚にまとめる

というルールを守ってしたためましょう。

香典のお札の入れ方については、こちらをご参照ください。
香典のお札の向きはどれが正解?迷わない表書きの選び方

 

なお、封筒が二重(裏地がついている)になっているものは不幸が重なることを連想させるため、使用を控えましょう。また、便箋がなるべく一枚におさまるようにまとめましょう。

 

 

香典の相場は、知人・友人は5000円が一般的。中身の金額とつり合いが取れる不祝儀袋を選びましょう。金額が5000円以下であれば、水引が印刷されたタイプが適切です。

 

 

親戚や特に親しかった友人などの香典で、一万円以上包む場合はこちらのタイプを。

2.「頭語」「時候の挨拶」「追伸」はNG!

お悔やみ上では、哀悼の意を表すことが第一の目的。

よって「頭語」や「時候のあいさつ」を省略し、いきなり本文から述べるのが基本です。
すなわち、「拝啓」「新緑も深まる~~」などは書きません。「追伸」もNGです。

 

ただし、葬儀からある程度の時間が経ち、お悔やみの気持ちといっしょに励ましの気持ちを伝えるような内容の場合は、通常のルールに則ってもかまいません。

例外

結語の「合掌」はお悔やみの手紙でよく用いられます。(頭語は必要ない。)

家族葬で見送ったという手紙をいただいた場合は、それに対する返信なので「拝復」「敬具」を用います。

 

3.忌みことばはNG!

「忌みことば」とは、不吉なことば、不幸が続くことを連想させることばのこと。
最近は気にする人も少なくなってきたようですが、使わない方が無難でしょう。

不吉なことば:消える、落ちる、とんでもないこと

 

重ねことば:重ね重ね、ますます、またまた、たびたび、いよいよ、次々

 

不幸が続くことを連想させることば:再三、追って、続いて、繰り返し、再び

 

4.生死についての直接的な表現はNG!

大切な人を亡くした遺族の気持ちに配慮し、「生」や「死」についての直接的な表現は避けましょう。
次のような柔らかいことばに言い換えます。

・死ぬ→亡くなる、逝去(せいきょ)

・生きているとき→お元気なとき、生前

 

5.キリスト教・神道・浄土真宗では、「冥福」はNG!

お悔やみのことばとして、よく使われる「ご冥福をお祈り申し上げます」。

実は、この「冥福」ということばは仏教用語なのです。
当然、キリスト教や神道、さらに仏教の「浄土真宗」では用いられないので、注意が必要です。

 

この場合は、「安らかな眠りにつかれますようお祈り申し上げます」「哀悼の意を表します」と言い換えましょう。

そのほか「成仏」「供養」「往生」「合掌」なども仏教用語なので、キリスト教や神道のお葬式に参列する際には、これらのことばは避けましょう。

 

実は知らない!「冥福を祈る」の意味

 

仏教では、死後49日間はあの世へ行く旅路(冥途)をさまよい、生前の行いに対する裁きを受けるとされています。

 

「冥福を祈る」とは、「冥途の旅を無事に終え、成仏することを祈る」という意味で使われています。

 

なお、仏教の中でも浄土真宗では、亡くなった直後に仏になるという考えなので、冥途をさまようことはないため、「冥福を祈る」は用いません。

 

 

香典を郵送する方法は?郵便局で現金書留で送ろう

 

香典は現金です。現金を通常の郵便で送付することは禁じられていますので、郵便局の現金書留で送りましょう。

郵便局の窓口で「お香典を郵送したいのですが」と伝えれば、準備してくれます。

まず、現金書留専用の封筒を購入し、必要事項を記入します。(住所や金額など)
封筒の中に香典と手紙(添え状)を入れて封をし、窓口で手続きをしましょう。

 

現金書留について、詳しくはこちらをご参照ください。
日本郵政 郵便局・書留

郵便局の営業時間はこちら
郵便局をさがす-日本郵便

訃報を知ったらすぐに出す
お悔やみ状は、葬儀に参列する代わりに送るものです。訃報を知ったらすぐに出すのが基本

遅くても初七日までには届くようにしましょう。

まとめ

親しい人の葬儀に参列できないのは、とても心苦しいことですね。

気持ちを落ち着かせ、故人を偲びながら手紙をしたため、哀悼の意を表しましょう。