香典の金額は偶数ではダメ?二万円は失礼?金額の選び方

香典の金額で避けた方がいい数字があるのをご存知でしょうか。

ケースバイケースで地域慣習に左右されることが多い香典。

「偶数の金額はダメだから奇数にしましょう」とか、「偶数でも例外的にこの数字は問題ない」とか情報が錯綜していますよね。

この記事では一般的な見解として「偶数がダメと言われている理由」「絶対に偶数を使ってはいけないのか」「奇数偶数関係なく避けるべき数字」についてご紹介していきます。

そもそも奇数・偶数とは?

奇数とは「2で割り切れない数字」で、偶数とは「2で割り切れる数字」のことを指します。

奇数の例… 1, 3, 5, 7, 9など
偶数の例… 2, 4, 6, 8, 10など

*厳密には三万円の3は奇数であるものの30,000は偶数ですが、ここでは一旦忘れてください。

日本古来の陰陽道にある「奇数は吉、偶数は凶」という考え方が基になっているという説が有力です。

また、偶数は割り切れる数ですので「別れる」「切れる」を連想させます。だから慶弔では避けなければならないという考え方です。

慶事(結婚式など)で「別れる」を連想する偶数のご祝儀を贈らないのと同様に、弔事(葬儀など)でも「故人との縁が切れる」ことを連想することから、偶数の香典を避けた方がいいとされています。

香典金額は奇数じゃないとダメ?

偶数が避けられる理由は前述の通り、「別れる」「切れる」を連想させるからです。この点は弔事より慶事でより強く意識されています。

ですが、最近では古くからの慣習にとらわれずに多様な考え方をする人が増えており、必ずしも偶数 = 避けるべきとは言い切れなくなってきています。

裏を返せば、今もなおその考え方を意識している方もいますので、頭の片隅には置いておきましょう。場合によっては失礼にあたるかもしれません。

一般的な香典の金額

香典として包む金額で一般的なのは次の通りです。

・五千円 (会社関係、知人・友人など)
・一万円 (いとこなど)
・二万円 (親族など)
・三万円 (親族など)
・五万円 (兄弟など)
・十万円 (親など)

一万円、三万円、五万円は「奇数」ですが、二万円や十万円といった「偶数」の金額もありますね。十万円は親子の場合など限られた例ですが、奇数・偶数があまり関係なく使われていることがわかります

極端なたとえ話ですが、奇数のご祝儀をもらっても夫婦別れする時代ですし、逆に偶数のご祝儀をもらって長続きする夫婦もいます。

要するに縁起を担ぐ域を出ない話であり、かつ相手方に失礼にならなければそれほど気にする必要はありません。

ただし、慶弔関係なく避けるべき数字がふたつあります。次項でご説明します。

偶数・奇数関係なく避けるべき数字

偶数を気にする風潮はなくなりつつありますが、それらとは関係なく、慶弔ともに「4」と「9」は避けるべき数字とされています。

4 … 「死」を連想させるから。
9 … 苦(苦しむ)に通じるから。

つまり、四千円・四万円、九千円・九万円だけは避けておきましょう。この数で香典を包む人はいないと思いますが、間違いなく非常識であるという印象を与えてしまいます。



香典の金額として二万円はあり?

香典として二万円(偶数)を包むのは問題ないのでしょうか。

結論から言うと二万円は問題ありません!

一万円では少なく三万円では多いという場合に「二万円」を包むケースがあります。

ここまでの「偶数」の話と矛盾しますのが、上記の理由から「二」だけは例外的に問題ないとされています

二は不幸を連想する数字?

年配の方の中には、一万円札を2枚…同じ紙幣を重ねることから「不幸が重なる」「二重に不幸が続く」という風に考える方がいるようです。

ですので、お札の枚数を偶数枚にしないために、「一万円札を1枚、五千円札を2枚の合計3枚にすれば問題なし」という話を見かけます。

年配の方が多い、古くからのしきたりを重んじる地域ということであれば、その通りに一万円札1枚・五千円札2枚を包むとよいでしょう。

気遣ったつもりがかえって逆効果!?

ですが、実際には最近の葬儀では特に気にしなくていいという風潮に変わってきており、一万円札を2枚入れることに問題ない場合がほとんどです

額面の違うお札をあえて混ぜる必要はありませんし、かえって受付の方の手間を取らせるばかりになってしまいます。

また気遣いのつもりでも相手方がそれを知らなければ、「なぜこんなことを?」を思われるだけになるかもしれません。

香典を包む際の注意点

お札は新札でも可、ただし一度折る

弔事(不幸事)では基本的に新札を使いません。

場合によっては「不幸事が起きることを見越して、以前から準備していたのか」という印象を与えてしまうからです。

新札以外には使い古したお札しかない場合、一度半分に折って折り目を付けてから包むとよいでしょう。

ちょっとしたことですが、そうすれば以前から準備していたという印象を与えなくて済みます。遺族に対していかに不快な思いをさせないかがポイントです。

詳しくは「香典のお札の向きはどれが正解?迷わない表書きの選び方も」という記事に書いていますので、そちらもご覧ください。

香典の金額まとめ

香典を出すケースは様々で、金額を決めるのも一筋縄ではいきません。

ただし、一般的な考え方や相場といったものがありますので、それらを参考にして遺族側の負担になるようなこと、失礼にあたるようなことだけは避けるようにしましょう

今回取り上げた「偶数金額は避ける」も遺族側への配慮のひとつです。あまり気にしない風潮になってきたとはいえ、遺族側が特に気にされる場合はやはり失礼にあたってしまいます

冠婚葬祭については特に地域慣習によるところが多く、どれが正解か一概に言えないのも事実です。両親・ご家族・近しい人に必ず相談し、恥をかかないようにしたいですね。

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